2017年11月25日土曜日~26日日曜日の2日間でハイキングに必要なスキルを総合的に学ぶ講習会を実施しました。この講習会の特徴は、少人数(講師比率1:4以下)のグループで座学と実習登山をおこなうことで、受講生の知識や経験に応じて不足している部分を補強することが可能になることです。今回の参加者は受講生6名、講師は山岳指導員2名。

初日の午前中は座学、午後は実習登山を行いました。午前中3時間は山岳スポーツセンターの和室でテーブルを囲んで理論的なことや実習登山で使う用語や技術の再確認。登山道以外は歩くことが困難であることや山の魅力と危険は表裏一体であることなど山の概要について、衣類や用具選びの基本的な考え方、地図とコンパスの基礎知識などを学習しました。午後は大倉高原までの往復コースで登山道のナビゲーション実習を中心に行いました。分岐での方角確認、等高線で表される地形と実際の地形との照合、登山道の危険箇所の指摘など。

2日目は実習登山をおこないました。山岳スポーツセンターから戸川林道を歩いてナビゲーションの復習。歩きやすい林道は地図とにらめっこしながら歩くのには最適でした。また歩測(複歩)による距離の測定を体験しました。戸沢出合の登山道が川を横切る地点では徒渉の実習、ルートファインディングの重要性を確認しました。政次郞尾根の標高差600mの登りでは登山の体力に関する指標である「メッツ」の測定をおこないました。1時間12分で8メッツ台、1時間30分で7メッツ台、2時間で6メッツ台という指標を暫定的に作り測定しましたが、参加者全員7メッツ台で歩くことができました。ただし荷物は前提の「体重の10%」より軽かったこと、簡易的な測定だったこともありあくまでも目安となります。続いて行者岳のクサリ場では危険箇所の動作や徒渉同様ルートファインディングの重要性を学びました。それほど混雑していなかったので登高、下降のトレーニングができました。その後烏尾山を経て三ノ塔まで縦走し、三ノ塔尾根を下って山岳スポーツセンターに戻りました。三ノ塔頂上から数百メートル下った登山道脇には神奈川県山岳連盟が保全活動として裸地の植林をおこなっている場所があり、そちらの見学もおこないました。

コースタイム:11/26(日)山岳スポーツセンター7:00-新茅荘9:30-戸沢出合9:50-烏尾山13:10-三ノ塔13:50-牛首15:20-山岳スポーツセンター16:10

 2017 11THS